【シイラ釣り実践編2】シイラの釣り方
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【実践編2】シイラの釣り方(ポイント・アクション)
さて、いよいよ実釣編です!
シイラ釣りのポイントや、使用ルアー、キャストやアクションのさせ方を解説していきます。
シイラを釣るポイント
シイラは水面付近を回遊し、漂流物などに付いたりする習性があるので、魚は広大な海の上を基本的に目視で探していく釣りになります。
出船したら、船長はパヤオや大きな潮目、鳥山、漂流物などを探して船を走らせて行きます。
パヤオ
パヤオは、浮魚礁といわれる魚を寄せるために設置された人工物です。
水中は小魚の隠れ家になるような形状になっており、これにつく小魚を狙ってシイラなどの大型魚が集まります。
シーズン中概ねシイラは付いているのですが、どの船も入れ替わり立ち替わり狙っているので、魚もスレているのが特徴。
攻略には、テクニックが必要なポイントです。
漂流物
流木や流れ藻などの漂流物は小魚の隠れ家になるため、それを狙ってシイラが着いています。
漂流物を狙う場合には、あまりタイトにルアーを投げる必要はありません。離れた場所にルアーを着水させても、食い気が有ればすっ飛んできて襲いかかります。
それより、漂流物を引っ掛けてしまうとポイントを潰してしまうので注意しましょう。
潮目
潮目とは、異なる流速の潮や、塩分濃度などの違う水の流れがぶつかる場所で、水面に大きな筋目を形成しています。
こういう場所は、プランクトンが豊富でエサとなる小魚が集まりやすく、それを狙ってシイラも集まります。
また、漂流物も溜まりやすいため、それらも小魚やシイラを集める要素になります。
長い潮目のどこにシイラが着いているかわからないので、船を潮目に沿って走らせ、キャストしながら探して行きます。
鳥山(ナブラ)
小魚が大型魚に狙われて水面に追い詰められ、それを上から鳥が食べに来ている状態です。
食い気満々の魚がいるわけなので比較的釣りやすいですが、鳥もルアーを襲ってきますので、釣らないように気をつけましょう。
船上でのキャスティングについて
ルアーをキャストするのは、アンダーハンドでのキャストが基本になります。
船によってはオーバーでのキャストが認められているところもありますが、テイクバックの少ないコンパクトなキャスト技術が求められます※この場合も後ろの確認は必須です。サイドハンドキャストは危険な為、原則禁止の船が多いと思います。
ルアーをキャストしたら、サミングをかけて糸ふけが出過ぎないように調整し、着水と同時にアクションさせられるようにしましょう。
着水からモタモタしていると、魚にルアーを見切られることも多いので、手早い動作ができるかどうかが釣果向上に影響してきます。
キャストは進行方向へ
潮目を流している時などは、船はゆっくり進みながらの釣りになります。
真横に投げると、船の後ろの方のアングラーと絡んでしまうので、進行方向に向って斜めに投げ、ルアーが自分の釣座の正面まできたら回収して次のキャストに移りましょう。
ただし、キャストのタイミングは、前方のアングラーのトレースコースを潰さぬようによく見計らいましょう。キャストした後のラインの処理にも気遣いが必要です。
シイラにおすすめのルアーと使い方解説
シイラを釣る上での基本的なルアーと、動かし方を説明していきます。
ペンシルベイト
シイラを釣るためのトップウォータープラグとして代表的なのがペンシルベイトです。
ルアーを操作して、水面で水飛沫が炸裂する魚のバイトを誘う醍醐味を味わえるのがいいですね。
リールを巻きながら竿先を細かくちょこちょこ振ってドッグウォークさせる、早めのアクションが基本です。
水面をドッグウォークさせたり、高速トウィッチなどでパシャパシャとパニック状態で逃げ惑う小魚を演出してシイラを誘います。
シイラが反応して興味を示すけど食わない場合は、左右へのダートの振り幅を大きくしたり、さらにスピードアップさせるなど、「やべっ…逃げられる!」と思わせるのが効果的です。
おすすめペンシルベイト
マングローブスタジオ マヒペン
とにかく魚が好むアクションがよく研究されていると思います。よく釣れるし、簡単に動かせます。説明がシンプルですが、あまり語る必要がない程定番の高実績ルアーです。
ヨメですらこれでメーターオーバー掛けた位ですから…
ダイワ モアザンソルトペンシル
「これはエサだ!」と言われる程の実績の高いペンシルです。モアザンはダイワのシーバス用ブランドですが、110と120はワイヤー貫通構造で、青物での使用も考慮されたモデルです。
口の部分から入った水流と泡がエラから抜ける構造に鳴っており、非常に生々しい生命感ある飛沫を演出できるペンシルです。
シンキングペンシル
シンキングペンシル(通称シンペン)は、水面に出きらないシイラや飛距離が必要な時に有効です。
基本的な使い方は、水面直下での不規則なトウィッチですが、着水と同時に高速でアクションを加えれば、水面でトップウォーター的に使うこともできます(スキッピング)。
とにかく最初の一本を釣りたい時、予算の都合である程度購入するルアーを絞りたい場合は、このシンキングペンシルだけは持っておきましょう!
おすすめシンキングペンシル
マングローブスタジオ アトゥーラ120
シイラ用シンキングペンシルと言えば、マングローブスタジオのアトゥーラは特におすすめの必携アイテム!
サイズや沈下スピードの違いでバリエーションが色々ありますが、迷ったら120がおすすめです。
パームス ギグ100S
これもド定番で高実績のルアーです。
ギグ100Sは小粒サイズで、食い渋った時やベイトが小さい時に効果的。使い手次第で、様々なアクションにセンシティブに反応してくれるので、使いこなす喜びがあるのは勿論、タダ巻きやフォールといった基本的なバランスが非常にいいので初心者でも扱いやすい。
腹部のアイは可動式のスイベル状になっており、バラシが少ないのも高ポイント!
価格が比較的リーズナブルなのも嬉しいですね。
ポッパー
ポッパーは、ロッドワークにより水面でスプラッシュやポップ音を出して魚を誘うトップウォータープラグです。
魚の層が深い時などに、活性を上げて水面付近に誘い出す効果や、あまり移動させずに短い距離でアピールして魚に食わせるのに向いています。
広範囲の魚に効果があるので、魚を探している時や、レンジの深い魚を浮かせて釣ることができるのもポッパーの魅力です。
おすすめポッパー
マリア ポップクイーン
マリアが誇る、ソルトウォーターポッパーのパイオニアがこのポップクイーンです。
流行り廃りの激しいルアー業界で、今まで生き残ってきた事が何よりも実績の高さを照明してくれているので、もうコレ以上説明は要らないかとは思います。
とにかくポップ音やスプラッシュの形状、泡の纏い方などが非常に高い次元で完成されており、そりゃ釣れるのは当然という感じのポッパーです。
マングローブスタジオ マヒボックス
こちらは、ずんぐりむっくりの、ちょっと変わり種のポッパーです。
漂流物の際など、短い距離でアピールしたいときに有効なので、戦略のバリエーションを拡げることができるルアーです。
ジャークベイト
シイラは、横方向に逃げる獲物に強く反応します。ジャークベイトは、水中で左右にダートをするアクションに特化させたルアーです。
チョンチョンとロッドを煽り、ダートさせて使います。シイラのレンジが深い時や、食い渋っている時に効果的です。
おすすめジャークベイト
ダイワ ソルティガドラドジャークⅡ
マングローブスタジオ マヒジャーク
メタルジグ
小型で飛距離が出て沈みが速いメタルジグ。
魚が口を使う場所が遠かったり、強風でプラグでは飛ばないけど飛距離が必要な時。また、シルエットが小さいので食い渋っている時や、カツオナブラなどにも有効なので、一個持っておくと重宝します。
でも、ジグで釣るのは最終手段だと思って下さい。これを使うと、ジグを追って魚のレンジが下がってしまうので、同船者の釣果に影響してしまいますので…
その他のルアー
これらのオススメルアー以外にも、ミノーやバイブレーション、スピンテールジグなど、様々なルアーでシイラを狙うことができます。
ただし、シイラの激しいファイトに耐えられる強度を持ち、#4以上の太軸のフックが背負えるルアーでないと破壊されてしまったりするので、先ずは基本的なルアーから始めてみることをオススメします。
ルアーのカラーについて
多くのルアーがそうであるように、シイラ用のルアーにも様々なカラーがラインナップされています。
どれも釣れるから発売されているわけなので、好きなカラーを選べばOKです!
迷ったら、メインベイトとなる事が多いイワシカラーや、鳥の攻撃を避けやすい(カモメがよく釣れますので)ピンクなどのカラーがおすすめです。
クリアカラーの物は、特にシラス等のマイクロベイトを偏食している時や、プレッシャーが高く口を使わないスレたシイラに効果的です。
※超重要!フックはバーブレスに
フックは必ずバーブレス(もしくはカエシを潰して)使用してください!!
※バーブレス化を明確にルールにしている船が大半です。
シイラの乗合船は混雑する事が多く、様々なレベルの人が同船しています。周りを見る余裕のない人もいますし、あのデカいフックがカエシまで刺さったら、抜くことは不可能で船は港に引き返す事になります。同船者にも船宿にも超迷惑がかかります。(※実際にあった事です。非難轟々でした。)
これはいくら気をつけていてもダメで、船の反対側のアングラーにヒットしたシイラが船べりで暴れてフックアウトし、ルアーが顔の横をかすめていった事もあります…
また、シイラは釣れる時はバタバタっと連続してヒットします。取り込んだらいち早くリリースして次の魚を狙えるよう、ゲーム性の面からもバーブレスが適していますね。
カエシが付いているフックは、ペンチの根元に近い部分で挟んでグリグリっと左右に動かし、カエシを潰した場所を爪で触って引っかかる部分が無いか確認しましょう。
ヒットした時のファイト方法
シイラがヒットしたら、ジャンプを繰り返しながら下に横に突っ走って激しく抵抗します。
これがシイラ釣りの醍醐味でもあるのですが、とにかく針を外すのが上手い魚です。
大型魚とのやりとりの仕方を学ぶにも、シイラは最高の先生となってくれます。
ラインのテンションが抜けるとフックが外れちゃうので、常にロッドを曲げ続けてテンションが抜けないようにしましょう。
シイラが跳ねようとしたらロッドを下に、船の下に潜ろうとしたら船から体を乗り出して船底でラインが擦れるのを防ぎます。
特に大型のシイラが掛かった時には、他のアングラーと絡まないように、魚が走った方向に釣座を移動します。
他のアングラーも、ファイト中はキャストを自粛するなど船内協力しあうことが大切です。(そのためにも、乗船時の挨拶は忘れないようにしましょうね。)
シイラが寄ってきたら、大型の場合はネットを使ってランディングします。
この時、魚の尾の方から入れようとすると逃げようとしますので、必ず頭からネットインするように、上手く誘導してください。
激しく抵抗する場合は、やり過ごして次のタイミングを見計らいましょう。
キャッチ成功!その後は…
魚をランディングしたら、物凄く暴れますので、手でフックを外すのは厳禁です!
フィッシュグリップを口に掛け、プライヤーで外すようにしましょう。
釣った魚はキープもリリースも自由ですが、リリースする場合は魚への極力ダメージを最小限にするよう努めましょう(魚に触れる時は手を水で濡らしてから。船内は水を流していると思うのでその上で針外しや撮影を行い、できるだけ速やかにリリース)。
キープする場合は、船に大きなクーラーボックスが備え付けてあると思うので、そこに魚を入れ、船宿に戻って受け取ります。
シイラ釣りで狙える魚
シイラ釣りでは、シイラ以外にも様々なゲストが来る事も!
どれも釣れて嬉しい(食べて美味しい)魚ばかりです。
キハダマグロ
シイラ釣りの最中によく現れる鳥山は、このキハダが起こしている事も多いです。
釣れたら本命以上に嬉しいゲスト!シイラ釣りで釣れるのはキメジと呼ばれる10kg程度までの物が中心ですが、中には20kgを超える物に遭遇することも…これは掛けても獲ることは難しく、チャンスに備えて専用のタックルを用意しておきたいところです。
カツオ
代表的なシイラ釣りのゲストです。
小型のルアーによく反応するので、ジグを持っておくと重宝します。
ワフー(カマスサワラ)
シイラと同じように、沖の表層を回遊している大型魚。
2m位になるそうです。歯が鋭いので注意!
マツダイ
流れ藻などの漂流物によく着いています。
古代魚のような見た目とは裏腹に、食べて美味しい魚です。シイラを狙うよりも漂流物にタイトにキャストし、スローな動きを意識すると食わせやすいです。
トルクフルないい引きをしてくれます。