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【ダイワ20ルビアス徹底解説!】軽量高剛性リールの大本命

ダイワの汎用スピニングリールの上位3番目に位置し、軽量をコンセプトとしたLIVIAS(ルビアス)

フラッグシップであるイグジストから多くの技術を踏襲していながら、実売価格は半分以下というコストパフォーマンスの高さで、非常に人気のあるスピニングリールです。筆者も、12モデル、15モデルと愛用してまいりました。

2020年、このルビアスが待望のモデルチェンジ!

新しくなった20ルビアスについて、先日横浜で開催された釣りフェスティバルで実機を手にした感想や、メーカーの方から伺った情報を盛り込んで解説していきたいと思います。

カタログには載っていない情報が満載です!

解剖!20ルビアス


参照:ダイワ

このたび、5年ぶりのモデルチェンジとなった20ルビアス。

15ルビアスは12モデルをベースにしたマイナーチェンジだったため、全面改良としては実に8年ぶりのこと。

従来モデルでは、軽くてシルキーな巻き心地だけど、剛性や耐久性は…(´ε`;)ウーン…という感じでした。

しかし、20モデルでは…

進化のポイント

  • 剛性、耐久性、防水性が上がった
  • パワフルな巻き上げ力
  • 飛距離が伸びた
  • 更に軽くなった

といった、劇的な進化を遂げています。

この20ルビアスについて、細かく見ていきましょう。

20ルビアスのスペック表

20ルビアスのラインナップは、ライトゲームに適したFC2000番から、シーバスやフラットフィッシュに適したLT4000番までのサイズ。

店頭での実売価格は3万円前後になると思われます。

品名巻取り長さ
(cm/ハンドル1回転)
ギア比自重(g)最大ドラグ力(kg)標準巻糸量ベアリングハンドル長さ(mm)ハンドルノブ仕様本体価格(¥)
ナイロン(lb-m)PE(号-m)ボール / ローラー
FC LT2000S675.11505.03-150
4-100
0.4-200
0.5-170
9 / 145HG-Iライト38,400
FC LT2000S-XH816.21505.03-150
4-100
0.4-200
0.5-170
9 / 150HG-Iライト38,400
FC LT2500S725.11555.04-150
5-120
6-100
0.6-200
0.8-190
1.0-190
9 / 150HG-Iライト38,900
FC LT2500S-XH876.21555.04-150
5-120
6-100
0.6-200
0.8-190
1.0-190
9 / 150HG-Iライト38,900
LT2500735.217510.06-150
8-100
0.8-200
1.0-190
9 / 150HG-Iライト38,900
LT2500-XH876.217510.06-150
8-100
0.8-200
1.0-190
9 / 155HG-Iライト38,900
LT2500S-DH735.21855.04-150
5-120
0.6-200
0.8-190
10 / 190HG-Iライト39,900
LT3000-C775.218010.08-150
10-120
1.0-200
1.2-190
1.5-170
9 / 155HG-T39,900
LT3000S-CXH936.218010.06-150
8-100
0.8-200
1.0-190
9 / 155HG-T39,900
LT3000775.220510.08-150
10-120
1.0-200
1.2-190
9 / 160HG-Tラージ41,400
LT3000-XH936.220510.08-150
10-120
1.0-200
1.2-190
9 / 160HG-Tラージ41,400
LT4000-C825.221510.012-150
14-130
1.5-200
2.0-170
9 / 160HG-Tラージ42,400
LT4000-CXH996.221510.012-150
14-130
1.5-200
2.0-170
9 / 160HG-Tラージ42,400

20ルビアスの素材構成

20ルビアス各部に採用されている素材は以下のとおり。

ボディーの素材は従来通りザイオン。そして、今回はローター部分にもザイオンが採用されました。

20ルビアスの素材

  • ボディー:ザイオン(モノコック)
  • ローター:ザイオン
  • ドライブギア:超々ジュラルミン
  • ピニオンギア:高力黄銅(真鍮)
  • メインシャフト:超々ジュラルミン
  • スプール:アルミ
  • ハンドル:アルミ

20ルビアスのベアリング採用箇所

15ルビアスから一つ増えて9BBとなった20ルビアス。ただ一箇所追加されたわけではなく、配置箇所にも変更があります。

従来1BBだったラインローラーが2BB仕様になり、ハンドルノブにも1BBが入りました。
その代わりに、スプールメタルBBは、12ルビアス同様にカラーへとデチューンされています。

ベアリング搭載箇所

  • ドライブギア×2
  • ピニオンギア×2
  • オシレーティングギア×1
  • メインシャフト×1
  • ラインローラー×2
  • ハンドル×1

20ルビアスの製造国

バリスティック以下のリールが海外生産となるのに対し、20ルビアスは15モデル同様に日本国内製造…なのですが、これはどうやら初期ロットだけとのこと。

その後の製造は、中国を予定しているそうなので、日本製にこだわりたい方は早めに購入した方が良さそうですね。

15ルビアスとのスペック比較

15モデルと数値的にどう変わっているか、同サイズ(従来の2500番と、相当サイズになるLT3000-C番)によるスペックを比較表にしてみました。

15ルビアス2510PE-H
20ルビアスLT3000-CXH
巻取り長さ
(cm/ハンドル1回転)
8693
ギア比5.66.2
自重(g)205180
最大ドラグ力(kg)710
ベアリング(ボール/ローラー)8 / 19 / 1
マグシールドピニオン軸ピニオン軸
逆転ストッパーありなし
本体価格(¥)32,90039,900

最大ドラグ力は3kgアップ、BBが1個増、重量は25gの軽量化を実現。

ただし、価格は7000円も上がってしまいました。

もはや別のリールという感じですね。


20ルビアスの進化に迫る

釣りフェスで実機に触れてた20ルビアスのポイントを、メーカーの方に伺った情報も混じえながら解説していきたいと思います。

ZAIONモノコックボディー採用

今回のモデルチェンジにおける一番の大きなポイントは、ZAION(ザイオン)MQ(モノコック)ボディーの採用でしょう。


参照:Daiwa

ZAIONは、マグネシウムとほぼ同等の強度を持つカーボンファイバー強化樹脂の事。

※ザイオンについて詳しくはこちらの記事をご参照下さい↓

【ダイワスピニングリールの素材と特性を知ろう】用途に合ったリール選びのポイントを解説

従来ザイオンは加工が難しいとされていましたが、技術の進歩によりモノコックボディーに成型することが可能に…

イグジストを凌ぐ軽さを誇る、ダイワ最軽量リールになりました。

既にモノコックが採用されているイグジストやセルテートとも異なる設計となっており、上位機種からのお下がりではない新開発のボディーです。

※左から20ルビアス、19セルテート、18イグジスト

かなりコストが掛かっていると思われます。

従来のように左右のボディーを貼り合わせる方式ではなく、一体成型のフレームにエンジンプレートをねじ込んで蓋をするという構造です。

この構造変更により、大幅な剛性の向上を実現しています。

従来方式では、高負荷時時にボディー接合のネジ留め部分に応力が集中し、柔らかい素材ほどヨジレが生じやすくなってしまう…

ボディーのヨジレは、ギアや軸受けのクリアランスに変化を起こすため、これが摩擦抵抗になり回転のギクシャク感やパワーロスの原因となっていました。


エンジンプレート

これを、一体成型となったモノコックボディーと円形のエンジンプレートによって応力を分散化。ヨジレが生じにくくなった事で、よりギアの能力が発揮しやすい環境が整った。

ボディーが捩れた状態での強引な巻き上げはギアの損傷を招くため、剛性の向上は結果的に耐久性の向上にも繋がります。

そして、ボディー接合面が無い事で浸水のリスクも減った。19セルテート同様にストッパーレス構造になったの事も、防水性向上に貢献しています。

大型化されたドライブギア

さらに、ボディー接合のためのビスを設けるスペースが不要となったことで、ボディー内のスペースギリギリまで大きなギアを格納する事が可能に。


参照:Daiwa

格納されるギアは、イグジストと同じ超々ジュラルミン製のタフデジギア

マシンカットでは無いという製法の違いで差別化が図られましたが、巻き心地は非常にシルキーで何ら遜色が無いレベルです。

ギアサイズは、2500番で従来比7%の大口径化が実現。

ギア強度は177%アップし、ピニオンギアとの接触面は従来モデルから210%増えたとのこと。

大口径化と接触面積の拡大により、巻き上げ力と回転耐久性が大きく向上しています。

釣りフェス会場では、こんな感じで実際に剛性や巻き上げ力の比較が体感できました。

800gの負荷を掛けてのゴリ巻き比較では、新型の方が圧倒的にギクシャク感が少なく、楽にスムーズに巻ける。

従来のように「軽い=弱い」というイメージは完全に払拭されていますね…

ザイオンエアローター

12モデルではDS4、15モデルではDS5製だったローターが、ついにザイオン製に!

従来比31%もの軽量化を実現しています。

イグジストやセルテートに搭載されているローターと同じ物であり、非常に軽くバランスに優れたローターです。17セオリーにもザイオンローターは搭載されていますが、それとは別物です。

ベールは、つなぎ目が無い一体成型シームレスエアベール。ブレの無い回転と巻き出しの軽さは、巻き感度の向上に繋がります。

ラインローラーは標準で2BB仕様に(非マグシールドBB)。僅かな抵抗で回るラインローラーは、ライトラインを使用した繊細な釣りで威力を発揮。

ドラグは従来通りのATD(オートマチックドラグ)ですが、ローター剛性が上がった事は撓みによるドラグの動作ムラ減少にも繋がります。

釣りフェスのブースでは、実際に素材の違いを比較させてもらえました。

実際に手にとって曲げてみると、DS5とザイオンでは素材の剛性と重量にかなり差がある事がハッキリと体感できます。

飛距離UPのLC-ABSスプール

スプール部分は、樹脂製だったエアスプールからアルミ薄肉スプールに変更され、より軽量に。

LC-ABSと言われるスプールエッジに設けられた段差に注目。これによりラインが整流されて放出されるため、トラブルが少なく、飛距離は5%アップしているとのこと。

ドラグノブは大型化され、とっさの操作に対応。

こちらはドラグノブを外したスプール上部画像です。

ドラグに水が入りにくい構造になっています。

スプールを手にとって裏側を覗いてみると、かなり薄く作られていることがわかります。

ラインストッパーの形状は、しっかりとラインをホールドできるパーフェクトラインストッパーに。


参照:Daiwa

評価の分かれるこのラインストッパーですが、ちょっと使い方にコツがあります↓

【実は凄い!】ダイワ・パーフェクトラインストッパーの正しい使い方

スプールの互換性については、Type-α18カルディアや19バリスティック等と互換があります

スペアスプールには、SLPW LT Type-α スプールが適合。

超軽量で、スプールベアリング内蔵。

イグジストやセルテートのスプールの3分の1の価格で買えるのが非常にありがたいですね。

メインシャフト周り

スプールを外した内部も覗いてみました。

15モデルではBB仕様だったスプールメタル部分は、残念ながらカラーに変更のデチューン。

スプール内部もメタルカラーの為、より滑らかなドラグを求めるならBBチューンが必要ですね。

ローターナットはBB内蔵で、リニアシャフト構造になっています。

マグシールド

磁性流体オイルを用いた防水機構“マグシールド”は、従来通りピニオン部に搭載(全番手同様)。

賛否両論あるこのマグシールドですが、個人的には海水使用では有るに越した事がないと思っています。

ただし、エリアトラウトなどの極限の巻き感度が求められるライトゲームでは、マグシールドの有無を選択できたなら嬉しかったですね…

ハンドル

ハンドルはアルミ製細軸の軽量な物。

ノブには予め1BBが内蔵されています。

FCモデルとの違い

20ルビアスには、FCモデルもラインナップされました。


参照:Daiwa

FCとはFinesse Customの事で、1000番ボディーをベースにしたより軽量なモデル。

フィネス向きにドラグワッシャーの枚数を変え、ハンドル軸素材をアルミに変更するなど、一部細かい仕様の変更によってさらなる軽量化が施されています。

淡水専用のFWとは違い、FCモデルにもマグシールドは搭載されています。


20ルビアスと周辺モデルを比較

20ルビアスと、周辺グレード(18イグジスト、19セルテート、19バリスティック)との比較をしてみます。

素材の違い

18イグジスト
19セルテート
20ルビアス
19バリスティック
ボディーマグネシウム(MQ)アルミ(MQ)ザイオン(MQ)ザイオン
ローターザイオンザイオンザイオンザイオン
スプール薄肉アルミ(Type-EX)薄肉アルミ(Type-EX)薄肉アルミ(Type-α)薄肉アルミ(Type-α)
ハンドルアルミアルミアルミアルミ
メインギア超々ジュラルミン
(マシンカットタフデジギア)
超々ジュラルミン
(マシンカットタフデジギア)
超々ジュラルミン
(タフデジギア)
超々ジュラルミン
(マシンカットタフデジギア)
ピニオンギア真鍮真鍮高力黄銅
メインシャフト超々ジュラルミンSUS超々ジュラルミン 

上位3モデルは全てモノコックボディーで、強さと軽さの両立を目指したイグジスト、剛性のセルテート、軽さのルビアスと、其々の個性に合った素材を採用。

バリスティックもザイオンではあるものの、こちらは17セオリーからの流用であるボディー。剛性や防水性などに大きな差があるほか、格納されるギアサイズも小さいため、巻き上げ力や耐久性に大きな違いがあります。

バランスに優れた低慣性ザイオンエアローターは4モデルとも共通です。

他に、メインシャフトやピニオンギアの素材、ギアの製法等が異なります。

スプールは、イグジストとセルテートに互換、ルビアスはバリスティックとの互換があります。

LT3000-CXHによるスペック比較

18EXIST19CERTATE20LUVIAS19BALISTIC
巻取り長さ
(cm/ハンドル1回転)
93939393
ギア比6.26.26.26.2
自重(g)185210180195
最大ドラグ力(kg)10101010
ベアリング(ボール/ローラー)12 / 110 / 19 / 17 / 1
マグシールドピニオン軸
ドライブギア
ラインローラー
ピニオン軸
ラインローラー
ピニオン軸ピニオン軸
逆転ストッパーありなしなしあり
本体価格(¥)70,00048,50039,90037300

ドラグ力や巻上速度などのスペックは同じですが、重量ではルビアスがフラッグシップのイグジストを凌ぐ軽さに。

BB数やマグシールド搭載箇所に差があります。

どのリールを選ぶべきか?

イグジスト

軽さではルビアスに一歩譲ったものの、耐久性ではイグジストの方が上。金属ボディーの堅牢さとマグシールド搭載箇所が多い事での防水性能も異なります。

BB数も多い分、ドラグ性能や巻きの滑らかさも最上級です。

セルテート

アルミモノコックによる剛性の高さ。いくらルビアスの剛性が上がったとは言え、剛性が重視される釣りに使うならセルテートには敵いません。

抵抗の大きなルアーをガンガン巻き倒したり、大型魚が相手となるような場面ではイグジストよりも向いています。

ルビアス

ダイワ最軽量となった20ルビアス。ザイオンはマグネシウムよりも硬く振動伝達能力も高いので、特に感度の求められるライトな釣りに向いています。

ザイオンは、厳寒期でも冷たさを感じにくいのも大きなメリットです。

バリスティック

モノコックではなく、ローターナットBBが無い非リニアシャフト構造のため、高負荷時にかかる摩擦抵抗に差があると思われます。中型番手においてはルビアスに完敗です。

ただし、小型番手にラインナップされるFWモデルは、マグシールドレスにオイルベアリング仕様で巻き出しが非常に軽いというメリットがあります。エリアトラウト等の極限の感度が求められる繊細な釣りにはバリスティックFWは良いと思います。



20ルビアスの発売予定

20ルビアスの発売は2月前後の予定となっています。

FCモデルが先行して発売され(※1月末現在、FCモデル発売となりました!)、1ヶ月ほど遅れて通常モデルが発売となるようです。。

よく行く量販店スタッフの話だと、既にかなりの予約数が入っており初回の割当数も微妙だとのこと。購入には、予約しておく事をオススメします。

20ルビアスの予約価格を調べる↓

まとめ

従来のように軽いだけでなく、パワーと剛性をも兼ね備え劇的な進化を遂げた20ルビアス。

定価は上がってしまっているものの、実機を手にしてみるとその進化は価格以上の物でした。

僕は既に予約しました!

実釣で使うのが、今から楽しみです(*´艸`*)