秋の湾奥河川の人気ポイントと言えば、橋の照明によって形成される明暗部!
流れのある河川明暗での釣りを覚えると、様々なシチュエーションで応用を効かせることができるようになります。
そんな明暗攻略の基本を、初心者~中級者向けに解説していきます。
きょうせい
Contents
はじめに
シーバス釣りの一級ポイントである橋の明暗部。激戦区東京湾奥のハイシーズンである秋は、まだ明るいうちから場所取りをしているアングラーの姿もよく見られます。
このように、「長時間待ってでも釣りがしたい!」という程に人気のあるポイントですが、なぜそんなにアングラーが集中するのでしょうか?
明暗部はシーバスのレストラン!
ベイトとなる小魚は、光に集まる習性があります。そして、シーバスは基本的に暗い所が好き。
橋の照明に集まってきた小魚を、小魚達からは見えにくい暗部に潜んで待ち伏せし、流されてきたところを捕食するという、まさに理想的なシーバスの捕食スポット!
しかし、魚がいてもただルアーを投げて巻くだけじゃ釣れない事も多いのが、流れのある河川の難しいところ…
そんな明暗の攻略の基本を解説していきたいと思います。
明暗の狙い目ポイント
明暗のライン
まず狙いたいのは明暗の境目のライン。
基本的には暗い部分にいることが多いですが、時には度々訪れるアングラーのルアーを嫌って明るい場所に出ていたり、より暗がりの奥の方にいたりするので、上流側から徐々にトレースラインを奥へと刻んでいくのがコツです。
また明暗ラインでも、ブレイクの上や、橋脚付近、照明の真下など、複合的に要素が絡む場所が特に狙い目になります。
橋脚
橋脚は、シーバスが身を潜めたり、ベイトを追い詰めたり、また流れも変化するのでフラついたベイトを捕食しやすい場所です。
流芯付近
流れの速い流芯は、最も多くのベイトが流されてくる場所です。
特に、その速い流れとの境が狙い目となります。
ヨレ
明暗下流側は、橋脚のヨレ狙いが中心になります。特に、ヨレと明暗の境目が狙い目です。
第二明暗
照明は大体道の両脇に設置されています。橋げたの真上から照らされて出来た明暗部がメインのポイントとなりますが、反対車線側の照明によって形成される、離れた位置にぼんやりできる明暗部のことを第二明暗と言います。
これは、道路の幅や橋げたの高さ、照明の強さによって出来たり出来なかったりするのですが、低く照明の強い橋では特に有効なポイントになります。あまり他のアングラーが攻めていなかったりするので、時にはオイシイ思いができる事も…
【明暗攻略の基本テク】ドリフトとは?
河川明暗部を攻略する為の必須テクニックが「ドリフト」です。
シーバスアングラー間の会話で、よくルアーを「流す」とか「流しこむ」という表現が使われることがありますよね。
「流す(ドリフト)」とは
流れを利用してルアーを魚のいるところに送り込んだり、流れの抵抗でルアーを泳がせたりするテクニックのこと。
当たり前ながら、止水域でまっすぐ投げて巻いたら、ルアーはまっすぐ足元に戻って来ます。
しかし、例えば右から左に流れている場所ではどうでしょう?
このように、まっすぐ投げたはずのルアーは直線で戻って来ることは無く、下流に流されながら泳いでいる状態で、左側へU字型に弧を描く軌道でアングラーの元へと泳いできます。
この状態の事を「ドリフト」と言います。(※ドリフトは細かく話すと難しくなるので、現段階では「ルアーは流されながら泳ぐ」位に思っておけばOKです。)
そして、このドリフトの時に意識して欲しいのがルアーの軌道と、そのU字の頂点です。
ルアーが泳いでくるU字型の頂点が、シーバスの居る場所の前に来るように調節してあげましょう。
そう…これは下流に流されてきたベイトフィッシュが、捕食者に気づいて逃げようとする動きそのもの!
このターンの瞬間の動きが「ヤベッ!獲物に逃げられる!」と、思わず飛びついてしまうスイッチを入れてくれるワケですね。
河川の明暗部での釣りは、このドリフト時のU字を様々な角度や深さでコントロールする事がキモになります。
では、一体どうやって調節していけばいいのでしょうか?
きょうせい
立ち位置を意識しよう!
流れのある河川では、どこに立って投げるかが釣果を大きく左右します。
流れが速い時に橋のすぐ近くから正面に投げてスローに巻いたら、あっという間に流されて橋脚に引っかかってしまうのは想像つきますよね…
立ち位置は「流れの速さ」「狙う距離」「巻きスピード」を基準に判断します。
立ち位置が上流側
- 流れが速い時
- 遠くを狙いたい時
- リトリーブスピードを遅くしたい時
立ち位置が橋寄り
- 流れが緩い時
- 近くを狙いたい時
- リトリーブスピードが速い時
このような要素によって立ち位置を調節しますが、実際には使うルアーの特性や風なども関係してくるので、フィールドで経験を積みながら立ち位置の感覚を掴んでいきましょう。
きょうせい
糸ふけを調節する(ラインメンディング)
試しに、流れのある所でまっすぐ投げ、着水したらロッドティップを下げてラインを水面にベタ浸け状態にしてゆっくり巻いてみましょう。
ルアーは、流れの影響を受けてU字型に膨らんだラインを辿る軌道で泳いで行きます⇓
このままだと、ラインが流れの影響を大きく受け、U字カーブの頂点はかなり手前側に出来ると思います。
ここで、ロッドを煽ったりリールを巻いたりして、調節してあげる必要が出てくるんです。
着水後にロッドを「ピッ!」と煽って余分なラインスラッグ(糸ふけ)をとり、水に乗せるラインの量を調節します。
きょうせい
水にラインをどれくらい浸けるかは、ロッドのアクションと角度で調節します。
- ロッドを立てれば水中にあるラインの量が少なくなるので、沖の方に鋭角にU字の頂点を作る事ができる。流れの影響を受けにくくなる反面、風の影響は大きくなる。ルアーは浮き上がりやすくなる。
- ロッドを寝かせれば風の影響を受けにくくなりますが、流れの影響を大きくラインに受け、U字の頂点は緩く手前寄りに出来る。ルアーは潜りやすくなる。
このように、ラインメンディングによって水に乗せるラインの角度と量の調節を行うことで、U字の頂点が出来る場所を意図的に作ることができるようになります。
リーリングでの調整術
ルアーは川の流れの抵抗だけでも泳ぐので、全く巻かずに流すという手法もよく使います。
さらに、リーリングも合わせて行うことで、ルアーにかかる抵抗を調節したり、軌道やレンジをコントロールしていきます。
例えば、巻きスピードの違いだけで、かなりトレースラインに差が出てきます⇓
さらに、ラインメンディングも駆使して、様々なトレースラインを作れるようにしましょう。
- 浅く直線に近いU字を描き、魚の目の前を横切らせながら広く探る。
- 魚が居る場所が把握できたら、そこで深いU字のターンをさせてピンスポットで食わせる。
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レンジ攻略とルアーセレクト術
横方向の「流し方」の次は、縦方向の「レンジ(タナ)攻略」です。
どの釣りでもそうですが、魚がどれくらいの深さで捕食しているのかを把握する事は、特に重要な要素になります。
着水点を意識しよう!
レンジ攻略の際に重要になるのが、「ルアーが狙いたい場所で意図したレンジを泳いでいる事」です。
例えば、水深2mの深さをシンキングタイプのルアーで狙いたいという場合には、沈むまでに時間がかかるというのは分かりますよね…?
流れが無ければ垂直に沈んでいきますが、河川では流れの影響があります。狙いたい場所の真上(下図の✖印)に着水させたら、ルアーが水深2mに到達する頃には、だいぶ下流に流されてしまっています…
なので、狙いたい場所で任意の深さにルアーが到達するように、流れを計算に入れて着水点を調節する必要が出てきます。
シンキングペンシルなら、狙いたいピンまでにルアーが任意の深度まで沈む時間を、フローティングなら、ルアーが潜るのに必要な助走距離を計算して着水点(上図の◯印)を調節します。
着水点が上流寄り
- 深いレンジを狙う時
- 流れが早い時
着水点がピンに近い
- 浅いレンジを狙う時
- 流れが緩い時
ルアーセレクトの基本
ルアーをセレクトしていく際に、特に重要となる要素が次の5つです。
- レンジ
- 波動
- スピード
- シルエット
- カラー
この5つの要素を、その時の状況に合わせてアジャスト(調節)させていきます。
先程もあげたように、実際にルアーをセレクトしていく上で最も重要なのがレンジ(捕食している水深)!
きょうせい
そのためには、使うルアーの特性をしっかりと把握しておくことが重要です。
- 潜行レンジ(ルアーに適した深さ)
- 沈下スピードと浮き上がり特性(浮き上がりやすいorにくい)
- 波動(ウォブリング、ローリング、S字など)
- 重さ
- 流速によるアクションの違い
ルアーには「重いけど浮かび上がりやすい」とか、「スローではよく泳ぐけど、流れが早いと破綻する」などのような個性があります。
その個性を把握しておくことで、次の一手が決めやすくなります。
きょうせい
一例をあげておきます⇓
(例)
・流れが緩い時に、スローにしっかりアクションさせたい時→抵抗の大きいリップ付ミノー等。
・流れが早い時に、ボトムをしっかり引きたい→浮き上がりにくく重たいバイブ
・流れと逆の強い風で、表層をスローに流したい→シャローランナーのフローティングミノー
明暗で数釣りをするコツ!
明暗部は多くの魚を集めやすいポイントなので、うまくやれば数釣りが可能です。
ポイントは、「いかにプレッシャーを掛けずに攻めるか」です!
基本は「明るい側から」「上から」「手前から」
できるだけ他の魚にプレッシャーを与えずに釣って行くには、どうしたら良いでしょうか?
基本は「明るい側から」「上から」「手前から」攻めて行くことです。
明るい側から攻めるべし!
下の図は、明暗を上から見たイメージです⇓
釣り場に着いて、いきなり橋の奥の暗い部分から攻めるとどうなるでしょう?
魚は釣れるかも知れませんが、その魚を掛けて引っ張ってくる間、手前にいる魚の警戒心を無駄に上げてしまいます。
まずは、上流の明るい所に着水させて流していき、次のキャストから徐々に暗い部分へと刻んでいくようにしましょう。
きょうせい
レンジは上から刻むべし!
上から狙うのは、レンジの把握がしやすくなるうえに、その方がプレッシャーをかけにくいという理由です。
シーバスは、ベイトより下に定位して上を意識している事が多く(水面に追い詰めて捕食すると楽)、自分より下や後ろを通過する異物には警戒します。
下のレンジから狙うと、上層に定位している魚の体にラインやルアーが触れてしまったりして、無駄に警戒心を高める事になります(特に大型魚ほど警戒心が強い)
丁寧に攻略することで、釣果には大きな差が出てきます。
必ず波動の弱いルアーから!
強い波動のルアーは、魚の本能を刺激して口を使わせる力(リアクション)は強いのですが、同時に警戒心も高めてしまいます。ジャーク、派手なリフト&フォールなども同様です。
先ずは波動の弱いS字系・ローリング系・I字系などから投げ、徐々に波動を強めて行く事でより多くの魚からの反応を得られるようになります。
河川明暗攻略のおすすめルアー11選
これまで説明した内容が「ちょっと難しいな…」と思う方は、システマチックにレンジを攻略するためのオススメのルアーを挙げますので、リトリーブスピードを変えながら、下に紹介する順に投げてみてください。
とりあえず、習うより慣れろです!
筆者が明暗でよく使用するオススメのルアーを紹介します。
ダイワ・モアザンガルバ73S
タイプ | シンキングペンシル |
重量 | 12.8g |
サイズ | 73mm |
アクション | スローピッチS字スイング |
有効レンジ | 0~20cm |
非常に浮き上がりの速いシンキングペンシル。
水面~水面直下を狙えて、飛距離も出るのでパイロットルアーとしても最適。リップがしっかりと水を掴むので、横風で水面を滑ってしまうのも防いでくれます。食い気のある水面付近の魚を狙えるので、必ず持っておきたいルアーです。
マングローブスタジオ・マリブ78
タイプ | シンキングペンシル |
重量 | 11.8g |
サイズ | 78mm |
アクション | タイトS字 |
有効レンジ | 20~100cm |
レンジを幅広く探れるシンキングペンシル。
リップが着いたシンキングペンシルのため、流れの抵抗感を感じやすく、状況の把握に適しています。あまり振り幅のないS字で、非常にナチュラルな動きをするため、シーバスにプレッシャーがかかりにくいルアー。あまり巻きすぎず、流れに任せて漂わせるような使い方が効果的です。
ダイワ・モアザンソラリア85F
タイプ | フローティングミノー |
重量 | 11.3g |
サイズ | 85mm |
アクション | スローピッチウォブンロール |
有効レンジ | 0~60cm |
飛距離が出る小型フローティングミノー。主に水面直下のレンジを、シンペンと違うアクションで流したい時や、ここぞという所でトウィッチをかけてリアクションバイトを誘ったり。緩い流れと逆の強風時に、ゆっくり水面直下を流したい時にも使えます。
ダイワ・モアザンスイッチヒッター85S
タイプ | シンキングペンシル |
重量 | 20g |
サイズ | 85mm |
アクション | 不規則スラローム |
有効レンジ | 20~100cm |
頭を軸にパタパタと体を動かす、コンパクトな不規則スラロームアクション。非常に飛距離が出るので、他のルアーで届かない沖のボイル攻略にも役立ちます。
邪道・ヨレヨレ
タイプ | シンキングペンシル |
重量 | 17g |
サイズ | 80mm |
アクション | ヨレヨレスイング~ローリング |
有効レンジ | 40~150cm |
少し下をシンペンで探りたい時には、比較的浮き上がりの抑えられた邪道のヨレヨレがおすすめ。ローリング主体のヨレヨレアクション。飛距離も出るため、沖のボイル攻略にも重宝します。
邪道・グラバーHi68S
タイプ | シンキングミノー |
重量 | 11g |
サイズ | 68mm |
アクション | スローゆらぎ~ハイピッチウォブリング |
有効レンジ | 40~150cm |
早巻きしても泳ぎが破綻せず、時折コースを逸脱するようなフラつきを実現してくれる、バイブ代わりにシャローのサーチベイトとして使える異色のシンキングミノー。
スローに巻くと、1m前後のレンジでシンキングペンシル的な使い方が可能。飛距離も、68mmというサイズにしては驚異的という程ぶっ飛ぶので、風が強い時でも非常に使いやすいルアーです。
ダイワ・モアザンミニエント57S
タイプ | バイブレーション |
重量 | 12.8g |
サイズ | 57mm |
アクション | バイブレーション |
有効レンジ | 50~300cm |
通常のバイブレーションプラグと同様に中層をストレートリトリーブで使用したり、テンポよくロッドを煽る3Dダート、橋脚に沿ったフォールなど様々な使い方ができるルアー。気室を拡大するためにギリギリまで薄く仕上げてあるので、ぶつけると一発でお陀仏になるのが難点といえば難点。
タックルハウス・ローリングベイト77
タイプ | バイブレーション系 |
重量 | 15g |
サイズ | 77mm |
アクション | タイトローリング |
有効レンジ | 40~400cm |
背中に付いたリップで水平姿勢をキープし、その名の通りタイトローリングが特徴的。シャローレンジをバイブレーション的に使われる事が多いルアーですが、ブルブルしない程度のデッドスローリトリーブではS字アクションとなり、深いレンジをシンキングペンシル的に使うことができます。激渋時のディープレンジ攻略に非常に効果的なルアーです。
メガバス・X-80SW
タイプ | シンキングミノー |
重量 | 11g |
サイズ | 80mm |
アクション | ローリング・脱軌道 |
有効レンジ | 80~150cm |
メガバスが誇る、もはや説明不要な程の伝説的シンキングミノー。基本的に港湾向けのルアーのため、あまり流れが速い時には泳ぎが破綻してしまい使えません。逆に言えば、リップがしっかり水を掴むため、流れが緩い時にデッドスローで流しつつもしっかりアクションさせたい時に有効です。明暗ラインをジャークで誘うのも効果的!ですが、あまりやり過ぎるとプレッシャーが上がるので、激しいジャークはローテーションの最後の方に入れてみましょう。
ジャクソン・鉄PAN-Vib
タイプ | メタルバイブ |
重量 | 20g |
サイズ | 63mm |
アクション | バイブレーション |
有効レンジ | 200~500cm |
速い流れの時のボトムを攻略するには、やはりメタルバイブが有効。
河川の釣りにおいては、20gが有れば大体事足りますが、水深が深く流れが速い時に備えて26gもあると重宝します。
コアマン・VJ-16
タイプ | バイブレーションジグヘッド |
重量 | 16g |
サイズ | 90mm |
アクション | |
有効レンジ | 80~400cm |
食わせの力の強いシャッドテールワームに、バイブレーションの波動とサーチ能力を備えたルアー。レンジもリトリーブスピードも幅広く使え、ハードルアーでは食わない時にも取り出したい一品。
ソフト素材による破損のしにくさと、アキュラシーの高さから、明暗下流のヨレ撃ちにもオススメです。
最後の一手に…
あの手この手で細かく探りつくし、「もう出ないかな~…」と思ったら試してみてほしいのが、アピアアンバサダー安田ヒロキ氏考案の“バグる”メソッド!
【安田ヒロキ直伝!】バグラチオンを使った正しいバグり方講座強波動のシンキングミノーを使った高速巻きなのですが、これがスレた魚にも強烈な効果をもたらします。
時には思いがけないサイズが残されていたりするので、諦めて帰る前に是非試してみてください。
【重要】明暗で釣りをする際に気をつけるべきこと
橋の明暗部は、ハイシーズンには熾烈な場所取りが繰り広げられる事もある程の人気ポイントです。
トラブルを防止する為にも、必ず意識しておきたい大切なことがあります。
橋の上の通行人に注意しよう
ポイントとなる明暗部を形成する橋ですが、当たり前ですが橋の上には歩行者や自転車、車等の往来があります。
うっかりミスキャストをして、橋の上の通行人にルアーが当たったら…
そんな事故が頻繁に(たった一回でも…)起きれば釣りが禁止されるのは当然のことで、残念ながら、既に禁止になった場所も多く存在します…
参照:fimo
キャスト精度に絶対の自信を持っていたとしても、突然高切れして意図しない方向にルアーが飛んで行ったり、ミスをする事だってあるわけなので、キャスト前には必ず橋上の往来が無い事を確認し、通行人に対して怖い思いをさせないように配慮しましょう。
キャスト精度に自信が無いなら、アンダーハンドで投げるか、「外すなら外に!」という意識でキャストしましょう…
これは、釣り場としての存続にも関わる問題なので、特に気をつけてほしいことです。
きょうせい
割り込みトラブル
明暗は、流れの中でルアーを流す(ドリフト)釣り方がメインになります。なので、あまり流れの無いオープンエリアのように、等間隔で並んでまっすぐキャストして巻き巻き…というわけには行きません。
橋によりますが、釣りができる定員は以下のような感じになるでしょうか…
両岸の上流下流で各1名ずつ、計4名が定員。橋の上流側は知り合い同士でせいぜい2名までなら一緒に釣りができると思います。第二明暗を狙うには、メインとなる明暗との距離感によりますが、流すラインがクロスする可能性もあるので挨拶は必須。それと、橋の下流側に各1名という感じですね。
ちなみに、ハイシーズンの明暗でよくあるトラブルがこちら。
先行者が橋から離れているからといって、橋の付近や直下への割り込みしてしまうパターン…
先行者は流れの影響を考慮して橋から離れてポジションをとっています。そして、狙っているのは橋の真下までのゾーン。
基本的に先行者優先ですので、そこに入ってルアーを投げたりしたら、トラブルになることは間違いありません。
明暗のどこを狙うかにかかわらず、先行者がいたら必ず挨拶をしてから入るようにした方がお互いのためです。
また、先行者だからといって排他的にならず、ルールを知らない初心者がいたら優しく接してもらえたら素敵です。
まとめと戯れ言
明暗攻略の基本から、少し突っ込んだところまで解説してまいりました。
ここから更に先の話は、また別の機会にでも!
さて。ここからは戯れ言になりますが…
明暗攻略って、料理に似ていると思うんです。
あなたが、小料理屋の店主で、ものすごく気まぐれなお客様から完全おまかせコースを頼まれたとしましょう。
まず、お客(シーバス)の国籍や背格好(季節・濁り・水温・目視できるベイト等)から、「和食(表層)がいいかな…、中華(ボトム)がいいかな…」と、好みを予測して探りを入れます(レンジ判定)。
「よし、今日は和食(表層系ルアー)が希望っぽいぞ!」と確信を持ったら、味の薄い物(波動の弱いルアー)から順に出していきます。激辛の唐辛子を使った料理(強波動ルアー)は、好きな人(魚)は好きだけど、先に出したら舌が麻痺して(スレる)その先の料理を食べてくれなくなるかもしれません。
前菜として小鉢(レンジ判別用主力ルアー)を順に提供した結果、お客は「天ぷら」が今日の気分にハマったようで、おかわりを頼まれます(当りルアーの発見)。中でも、車海老の天ぷらが好評でした(当りカラー)。
天ぷらばかり出してると胃がもたれてくるので、たまには漬物(視点を変える為に、あえて別のルアー)なんかも提供しつつ、少しでも多くの沢山天ぷら(当たりルアー)を食べて満足してもらおうと頑張ります。
お客様のお腹がいっぱいになってきたら、〆にデザート(波動の強いルアー)を別腹で…
気がつけば、あなたはこの日の売上(釣果)にニヤケがとまりません。
流れや状況を把握し、狙ったピンで食わせる技術はオープンエリアでの釣りにも活きてきます。
これを繰り返していけば、どんなフィールドに行っても、その場にいる魚を釣るための技術が身につくことでしょう。