シーバスアングラーのお祭りイベント「バチ抜け」。釣り方さえ間違えなければ、比較的初心者にも簡単にシーバスを釣ることができるのが、このバチパターンの釣りです。
「でも、バチ抜けって春の1~2ヶ月だけでしょ?なら専用タックルなんて買わなくても…」なんて思っていませんか?
東京湾奥では、1月の河川バチに始まり、港湾部では7月初旬までクルクルバチが続くため、バチパターンの釣りは約半年に及び楽しむことが出来るんです。そう、一年の半分はバチ抜け!
ならば、専用タックルがあった方がより楽しく幸せになれるってもんじゃないですか!
本記事ではバチ抜けに適したタックル選びを解説していきます。
※バチ抜けの攻略法は別記事にて解説しています⇓
【東京湾奥バチ抜けシーバス攻略法】バチパターンの釣り方とおすすめルアー※2020年バチ抜け予報付Contents
バチ抜け用ロッドに求められる条件とは?
繊細な釣りであるバチ抜けには、ロッド選びが最も大事になります。
バチ抜け用ロッドに求められる要素を挙げてみます。
1.軽量ルアーをしっかり飛ばせること
バチ抜けで使用するルアーは主に4~10g程度のミノーやシンキングペンシルです。
これらのルアー、とにかく飛ばないのですが、それはこの重量ではキャスト時にロッドが曲がらず、しっかりと反発力を使えないと言うのが問題…
軽量ルアーでも、しっかりとロッドが重さを受けて曲がってくれることで飛距離を伸ばすことが出来ます。
2.弱いバイトを弾かない繊細なティップ
バチを捕食するシーバスのバイトは、「プンッ…」という一瞬のショートバイトや「モンッ…」というような弱々しい物が多いです。
これは、バチの遊泳力が低いために、必要最低限の労力で捕食出来てしまうから。
硬いロッドではこのバイトを弾いてしまい、せっかく口を使ってくれたとしてもなかなかフッキングまで至らない事が多いため、ティップの柔らかいロッドが向いています。
3.フックの強さとのバランス
先述のとおり、バチ抜け用ルアーは軽量で繊細。
搭載されているフックも小型細軸の物になるので、ロッドにパワーがあってもフックが耐えられず曲がってしまいます。
ドラグを緩めて対応も出来なくはないですが、ロッドを曲げきらないファイトではバラシが多くなる。
じゃあ、フックを強く大きくすれば…となると、指定のフックサイズでないと上手くバランスがとれないような繊細なルアーが多いんですよね…
よって、しっかりとロッドを曲げてファイトしてもフックに負担が集中しないようなバランスが大切です
軽いルアーを飛ばせて、バイトを弾きにくく、繊細なフックでもファイト時に遠慮無く曲げられるLクラスの物。
こんなロッドがバチ抜けの釣りに向いたロッドです。
ただし、冬の河川バチの釣りのように、早い流れや大型のシーバスが掛かる可能性が高い時には少し強いロッドを選ぶ必要があります。
バチ抜けにおすすめのロッド5選
さて、これらの条件を満たしたおすすめのバチ抜け用ロッドを紹介!
バチ抜けの中でも「河川向け」「港湾向け」など、各ロッドの得意分野もご参考までに。
メジャークラフト・クロステージCRX-862ST
長さ | 8’6” | |
継数 | 2 | |
仕舞 | 不明 | |
重量 | 不明 | |
適合ライン | ナイロン | 3-10lb |
PE | 0.4-1.0号 | |
適合ルアー重量 | 3-15g | |
定価 | 11,000円 | |
用途 | 港湾向け |
バイトを弾きにくいソリッドティップ搭載でリーズナブルなロッドなら、このメジャークラフトのクロステージシリーズがおすすめです。
三代目となったクロステージは、1万円前後の価格ながらクロスフォース製法も採用され、ネジレに強くシャープな振りぬきを可能にしています。
ダイワ・ラテオ86LL-S・Q
長さ | 2.59m | |
継数 | 2 | |
仕舞 | 1.34m | |
重量 | 120 | |
適合ライン | ナイロン | 4-12lb |
PE | 0.4-1.0号 | |
適合ルアー重量 | 3-15g | |
定価 | 23,500円 | |
用途 | 港湾向け |
お手頃価格帯なのに上位モデルに採用されているような素材を使用し、バランスに優れた人気のラテオシリーズのソリッドティップモデル。
僕も愛用していますが、繊細なバイトを感じ取る感度と、柔らかくてもしっかりとリフティングパワーを備え、振りぬきもシャープ。
さすがに、鯉などが掛かるリスクがある河川バチには不向きですが、港湾や運河のバチには最高の相棒です。
シマノ・ディアルーナS86L-S
長さ | 2.59m | |
継数 | 2本 | |
仕舞 | 133.3m | |
重量 | 108g | |
適合ライン | ナイロン | 3-21lb |
PE | 0.3-1.0号 | |
適合ルアー重量 | 3-21g | |
定価 | 28,500円 | |
用途 | 港湾~河川 |
バチパターンでの愛用者の多いこのロッド。ダイワのラテオと同じ価格帯ですが、ラテオより固めの設定になっており、港湾~河川バチまで広く対応します。
バチ抜け専用機として、最も広範囲をカバーできる一本です。
ダイワ・モアザンエキスパートAGS87LML
長さ | 2.62m | |
継数 | 2 | |
仕舞 | 135m | |
重量 | 120g | |
適合ライン | ナイロン | 6-16lb |
PE | 0.6-1.5 | |
適合ルアー重量 | 5-30g | |
定価 | 73,000円 | |
用途 | 港湾~河川 |
湾奥のプリンス大野ゆうき監修の港湾スペシャルモデル。
バチ抜け用の軽量シンペンから小型バイブまで幅広く対応し、超高感度、抜群のアキュラシー。ライト目なバーサタイルロッドとしておすすめのロッドです。
繊細ながらバットパワーも備えているので、河川バチでの使用にもしっかり対応出来ます。
シマノ・S903L・M/F - Black Envelope 903 light spec -
長さ | 2.82m | |
継数 | 2 | |
仕舞 | 144.5m | |
重量 | 144g | |
適合ライン | ナイロン | – |
PE | 0.4-1.2号 | |
適合ルアー重量 | 4-25g | |
定価 | 63,500円 | |
用途 | 河川向け |
ティップ部とバット部で異なるパワーのブランクスを組み合わせたBlack Envelopeのライトスペックモデル。
軽量ルアーを弾き飛ばし、繊細なバイトを弾きにくいソフトなLクラスのティップに速い流れでもしっかり魚を止める強いMクラスのバット。
河川バチにおすすめで、小型シンキングペンシルなどを使った流れを読む繊細な釣りに幅広く使用できる一本です。
リールは軽量でドラグ性能のいい物を
繊細なルアーを扱うために感度が高い軽量なリールで、ライトラインを不安なく使用できるようにドラグ性能のいい物がおすすめです。
ロッドとのバランスを考えると、3000番クラスの物がマッチします(旧ダイワ2500番)。
ギア比はお好みでいいと思いますが、ハイギアは慣れればゆっくり安定して巻くことも可能なのに対し、ローギアは早く巻く事はできません。
流れが利いてきた時のアップクロスの釣りはそこそこ早めのリトリーブになる上に、ボイルが出た時の回収~キャストし直しまで少しでも早くしたいので、筆者はハイギアを選んでいます。
バチ抜けにおすすめのリール3選
ダイワ・レガリスLT3000-CXH
一万円以下で買えるモデルなら、断然おすすめしたいのがこのレガリスです。
価格では二つ上のモデルであるフリームスがベースとなっており、違いはマグシールドが無い事とハンドルが共回り式なだけ。
軽量高剛性で、価格帯を超えた性能のハイコストパフォーマンスリールです。
ダイワ・セオリー2510PE-H
LTコンセプトの登場で存在感が薄くなってしまった感のあるセオリーですが、軽量高剛性のザイオンボディーとローターにより、極めて巻き感度が高いリールです。
ジュラルミン製のギアにより、滑らかな回転性能を有しています。
シマノ・19ヴァンキッシュC3000MHG
究極の初動の軽さとノイズの無いマイクロモジュールギアⅡは、引き抵抗の小さいバチパターン用ルアーには最適!
高負荷のかかるボディーのメインフレーム部にマグネシウム、負荷の小さい部分にはCI4+を採用したハイブリッドボディーにより、軽量・高感度・高剛性を実現。2019年注目の新製品です。
ライン・その他
メインライン
メインラインラインはPE0.6号~1号を使用します。
軽量ルアーを出来るだけ遠投するには細糸が有利ですが、河川など大型や淡水魚の可能性がある場所では1号位あると安心。間を取って0.8号が幅広く使えます。
繊細な釣りなので、できれば安い4ブレイドの物よりはノイズの少ない8ブレイドや12ブレイドの物の方がおすすめです。
リーダー
リーダーは12lb~16lb位を使用します。
筆者は、河川バチにはフロロの14~16lb、港湾バチに小型な引き波系ルアーを多用するためナイロンの12lbを使用しています。
スナップ
繊細なルアーなので、大型のゴツいスナップではルアーの動きが死んでしまいます。
特に引波系の物はスナップだけでかなり変わってしまうので、小型軽量でも強いダイワのライトスナップのSサイズがおすすめです。
安いスナップは、キャストやヒットした時に突然開くので本当にやめたほうがいいですよ。
フック
フックは、弱いバイトでも刺さりのいい細軸のタイプがおすすめ。
基本は、ルアーのバランスを崩さないよう、純正で搭載されているサイズの物で。
あえて姿勢や泳ぎを変化させるために違うサイズでセッティングする方法もありますが、ルアー自体が細身のものが多いため、あまり大きなフックだとボディーに背負ってしまうので注意が必要です。
筆者おすすめは、ダイワのサクサスフック
がまかつやカルティバを凌ぐ刺さりの良さで、軽く触れただけでもサクッと刺さる。
難点は錆びやすいこと。使用後の水洗いとマメなチェックは欠かせませんが、少しでも釣果を伸ばしたければお試しを!
さいごに
繊細なバチ抜けタックルを使えば、今まで届かなかったピンへとルアーが届くようになり、バイトチャンス増大!そして、フッキング率が高まる事で、これまで以上に多くの魚と出会える事となると思います。
半年間を楽しみ尽くすために、是非専用タックルでチャレンジしてみてください。
※バチ抜けの攻略法は別記事にて解説しています⇓
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