1月も後半になると、東京湾奥では本格化するバチ抜けにソワソワしているアングラーも多いんじゃないでしょうか。
なんと言っても、バチ抜けは湾奥シーバスアングラーにとってはボーナスステージみたいなもの!今シーズンの状況を確認しに中川バチ抜け釣査に行ってきました。
※最近の中川の状況はこちら⇓
参考 釣行記:中川釣リズム※バチ抜け関連記事はこちら⇓
参考 関連記事:バチ抜け釣リズムContents
バチ抜けとは?
今回は釣行記なので簡単に説明します。詳しくは別記事にまとめました。
※バチ抜けについて詳しく知ろう!バチパターンを攻略するための基本!(※バチ抜け予報追記)⇓
【東京湾奥バチ抜けシーバス攻略法】バチパターンの釣り方とおすすめルアー※2020年バチ抜け予報付「バチ」とは、ゴカイやイソメなどの多毛類のこと。
よく、シロギスやハゼ釣りのエサに使いますよね。
この「バチ」は普段は水底の泥の中で生活しているのですが、あるタイミングで一斉に泥の中から抜け出して水面近くを泳ぎまわります。
これがバチ抜けと呼ばれるもので、バチの産卵行動のことです。
バチ抜けの起こるタイミングとは?
「バチ」とひとくくりに言っても、実はバチは数千種類もいるらしい。
種類によって産卵の時期が異なるので、一年中何かしらの種類のバチ抜けは起こっているようです。
ただ、荒川や中川、旧江戸川などの湾奥河川においては、特に数多くのバチが盛大に抜けるのは12月末~2月一杯まで。
そして、産卵のために南下していたシーバスたちが、バチを食べに河川に戻ってくるのが1月後半辺りからになるので、バチ抜けで良型シーバスの釣果が期待できる、いわゆる「開幕」となるのは1月の後半から。
そして、バチ抜けでの釣果が一番期待できるのメインの時期が、2月一杯となります。
産卵で落ちた体力を回復させるためには、泳ぐ力が弱くただ流されてくるだけのバチは、シーバスにとってはこの上ないご馳走!
釣れる魚のサイズこそ選べませんが、セイゴばっかりの釣果が続いている中で、いきなり大型の魚が来ることも良くあります。
誰にでもランカーとの出会いが期待できるのが、このバチパターンの釣りのいいところです。
バチパターンの釣りは時合が重要
このバチ抜けが起こるのは、時期もそうだけど、時間も比較的限られたタイミングになります。
タイドグラフを見て、日没後1時間後位に満潮を迎える日が絶好のバチ抜け日和。具体的には、大潮の最終日から、後中潮3日目くらいまでが特に狙い目ですね。
そして、その日没後の満潮前後にバチたちが一斉に泥底から抜け始め、流れが下げ始めると共に流されながら生殖活動を行います。
この、流れが止まってからの1時間ちょいが勝負です。ただ、自然現象なので例外はあって、下げが進んだ状態や、干潮間際に時合がくる事もある。
これは、その日の気象条件だったり、エリアの特徴だったりと複雑な要素が絡んでくるし、いくらデータを積んでも、人間の思い通りには行かないのが自然の面白いところ
時には、こんな風に川一面を多量のバチが覆い尽くすような状態になる事も
うひゃ~…
こうなると、フックにバチが絡まってバチダルマ状態。
ルアーはアクションしなくなっちゃいます。
うひ~…
ここまで盛大に抜けすぎると、魚もすぐお腹いっぱいになっちゃうだろうし、わざわざルアーなんか食べないので釣りになりません…
中川バチ抜けシーバス釣行記
さて、前置きの説明が長くなりましたが、このバチパターンの釣りを楽しむべく、時合を狙って近所の中川に短時間釣行に行ってまいりました。
【バチ抜けシーバス】ポイント選びのコツとは
1月21日(後中潮3日目)
この日のタイドグラフはこんな感じ。
築地では19時20分頃に満潮を迎えるので、河川で流れが止まって下げに転じるのがここから30分~1時間後位。なので、時合は20時~21時頃と想定。
釣り場を選ぶ際には、バチが多く抜けやすい砂泥底のシャローが上流にあって、流れが寄ってバチも寄りやすく、反転流やヨレなど、よりバチが溜まりやすいような変化のあるところに魚は着きやすい。
バチが抜けてる時間は短いので、できるだけ労力をかけずに効率よく食べられる方がいいもんね。
この日は19時ちょっと前に、そんな感じの条件が整うお気に入りのポイントに入ります。
うーん…バチ抜けてんの?
まだ流れは僅かに上げている。まだ水面にはなんの生命反応も感じられない。
水中を覗いてもなーんもいない。
今季初のバチ抜け釣査だ…時期も早めなこともあり、不安になる。
あまりに静かなので、地中から這い出たばかりのバチを想定して、ローリングベイトでボトムを攻めていく。
30分程細かく下のレンジを中心にチェックしていくが、なーんもなすです。
水面は波紋一つ立たないが、同じことをやっていても仕方がないので、コモモSF-95スリムに変えて水面直下をトレースしてみる。
僕にとっては、毎年バチ抜けの時期にランカーを連れて来てくれるお気に入りのルアーの一つだ。
まだ流れもなくバチも見当たらない状態に、正直期待はしていなかったけど、そのコモスリに変えた直後…
「トンッ…」
という小さなバイト!
すかさず合わせを入れると、ロッドが大きく弧を描く!
…程じゃなかった(笑)
なんか軽い…
グネグネと動きが鈍いし、マルタ感満載だ
半信半疑で寄せてくると…
あら!本命のシーバスじゃないの!
やっとこさ、今年初シーバスが来てくれましたよ
おおっ!
これは…
ん…?
あれ…?
ですよねー。
ふざけてスミマセン。
セイゴちゃんだけど、とりあえず釣れてくれたことでホッとしました。
カッコいい体型で、なんだか将来大きくなりそう。
この子を丁寧にリリースしたあと、しばらくすると僅かに流れが下げ始める。
すると、ようやく一匹のバチが流れてきた
バチ抜けが始まった!
ルアーで引っ掛けてみた
こんな感じのバチです
せっかく命を賭して産卵しに出てきたわけなので、撮影後リリース。
時刻は20時ちょい過ぎ頃。このタイミングから、10cm前後のバチがポツポツと流れ始める。
シーズン本番と比べるとまだ少なめだけど、ライズもちらほら出てきた。
そこで、もう少し上をとマニックやアルデンテを試してみたのだけど、次第に流れと逆の横風が強くなり始めて水面を滑ってしまうように…
こりゃ釣りにならんね…
なので、もう一度コモスリに戻す。
ややアップ気味に投げてからしっかりと水を噛ませ、正面に来るまでに上流に向けて逆U字に膨らんだラインスラッグをなじませる。
そして、まだ下げ始めの弱い流れをしっかりと横っ腹に受けるように流しながら、ダウンに差しかかったところでさっきよりいいバイト!
引きもさっきより強い!
この時期はまだ小さいサイズが中心だけど、時々思いがけない大物が来ることがあるから、ドラグを緩めて足下の突っ込みに備えながら慎重に寄せてくる。
なかなかのファイトだったけど、上がってきたのは…
サイズは大したことなく、フックの片方が頭にも掛かってしまっていただけでした。
でも、フッコにサイズアップして素直に嬉しい♪
この頃になるとライズも増え、周りのアングラーもパタパタとヒットさせている。完全に時合突入のようす
ここで、このルアーは釣れる事はわかったので、他も試してみようとルアーチェンジ。
バチ抜けの定番エリテンに変えて数等目でヒット!!
…
しかし即バレ…
気をとり直してキャストを続けていると、またバイト!
しかし乗らず…
そんな事を繰り返すうちにバイトが遠のいてしまいました…
あれやこれやと投入してみるが、あっという間に流れは早くなり、バチもライズも消えて再び生命感の薄い水面に戻ってしまった。
冷たい風に晒されて、体が芯まで冷えてきたし、2本でそこそこ満足したので、21時半ころに納竿としました。
ほぼ読み通りの時合でした♪
komomo SF-95 slim「コモスリ」はやっぱり釣れる!
本日のヒットルアー「ima komomo SF-95 slim」通称コモスリは、何と言ってもサイズやシルエットがバチにピッタリの細身のフローティングミノーです。
同じアイマのアルデンテは、開発者の大野ゆうきがこのコモスリをチューンした物がベースとなって誕生したルアー。
なので、ここ数年のバチ抜けはアルデンテの方が活躍していて、このコモスリは少し存在感が薄くなっている気がする…
でも、アルデンテとは違うシチュエーションで大活躍するルアーなんですよね。
コモスリの潜行レンジは15~30cm位。
引き波系のルアーで出ない時なんかに、一枚下のレンジをトレースできる。
特に、早春のこの時期のバチ抜けは引き波系の水面を泳ぎまわるタイプのバチでは無く、水面下を泳いでいる種類の川バチなので、このルアーの出番は多くなります。
フローティングなので沈んでいかないのと、スローなリトリーブから動き始めてくれるので、下げ始めたばかりの弱い流れでスローに流したい時に絶妙にハマります。
ウェイトは6gしかないので決して飛ぶ部類ではないけれど、エリテンよりは飛ぶ!
そして、飛行姿勢がいいのと、細身で空気抵抗が少ないおかげか横風の影響も比較的少ない。
今日みたいに横風が強い時には、引き波系やリップのないシンペンだと水面を滑ってしまうのだけど、コモスリはそういう時でもしっかりと水を噛んでくれるので使いやすいんですよね。
こういうシチュエーションでは独壇場になることもあるので、必ず一つボックスに忍ばせておきたい。
毎年この時期のバチ抜けでランカーを連れて来てくれる、お気に入りのルアーです。
今ならまだ限定バチカラーが出ています。
本格シーズンインすると、釣れ線カラーから先に売り切れてしまうので、早めに購入しておいたほうがいいですね。
その他のバチ抜けオススメルアーはこちらの記事で紹介しています⇓
さいごに
深夜0時過ぎにMusician’s釣り部メンバーから報告あり。
下げが進んだ新中川では、バチはモッサリと抜けていたようす。
魚は満腹かお留守かだったみたいですが…
2018年の東京湾奥河川バチ抜けも、本格的にスタートのようですね!
バチ抜けは、厳寒期のナイトフィッシングになるので、防寒対策はしっかりして挑みましょう。
バチパターンのシーバスの釣り方については、こちらの記事で解説しています。
バチ抜けについて詳しく知ろう!バチパターンを攻略するための基本!(※バチ抜け予報追記)⇓
【東京湾奥バチ抜けシーバス攻略法】バチパターンの釣り方とおすすめルアー※2020年バチ抜け予報付そして、この時期、バチ抜けと並んでお手軽にシーバス爆釣が楽しめるのがシーバスジギングという釣り!
まだシーバスジギングをやったことが無い方は、この楽しい釣りを是非一度体験してみてほしい⇓
【初心者でも釣れる!】東京湾シーバスジギング船「深川吉野屋」に乗ってきましたTACKL DATA
ROD:DAIWA・morethan BRANZINO AGS 87ML
REEL:DAIWA・CERTATE 3012H
LINE:TORAY・SEABASS PE POWERGAME 0.8号
LURE:ima コモモSF-95Slim
※最近の中川の状況はこちら⇓
参考 釣行記:中川釣リズム※バチ抜け関連記事はこちら⇓
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